資本と情報の最果てで、コロナ禍の1年を生き抜いた生命の記録、
『2020年フェイスブック生存記録』に続く、その第2弾
1,200円(税込み)
10月10日 Amazon内Kindleショップにて販売開始!
1年ほどで終息を見てこれまで通りの世界が再び始まるはずだと多くの人が思い描いた2021年は、当たり前のようにコロナは猛威を奮い、しかし当たり前のようにオリンピックは行われ、誰もが思い描かなかったはずなのにあたかも誰もが思い描いた2021年のごとく、何事もなかったかのように過ぎていった。
今から思えば波乱の2022年を前にした凪のような、何かが起こる予感だけが充満してそれゆえの不安に満ちた穏やかさが覆う1年だったといえるかもしれない。
そんな1年を中原昌也が半分は引きこもりながら、半分は活発に動き回りながら見出し触れた、具体の群れ。
Facebookに綴られた日々の記録と記憶が炙り出す2021年は、衝撃的な死や終わりを目の当たりにした2022年を経て振り返ると、一体どんな年として我々の前に姿を表すのか。
本書は紙での書籍版は発売せず、Kindle版のみの発売となります。
また、本書の前身とも言うべき『中原昌也 作業日誌2004→2007』(第18回ドゥマゴ文学賞受賞)、そして『2020年フェイスブック生存記録』もKindle版にて販売中です。
<著者紹介>
■中原昌也(なかはら・まさや)
1970年東京都生まれ。作家、音楽家、映画評論家、アーティスト。
88年頃よりMTRやサンプラーを用いて音楽制作を開始。90年、アメリカのインディペンデントレーベルから「暴力温泉芸者=Violent Onsen Geisha」名義でスプリットLPをリリース。日本以外での評価も高い。音楽活動と並行して小説、映画評論も手掛け、2001年に『あらゆる場所に花束が……』で三島由紀夫賞を受賞、08年には『中原昌也 作業日誌 2004→2007』で第18回ドゥ・マゴ賞を受賞した。2019年には過去作を町田康、高橋源一郎、柴崎友香、曽我部恵一など他作家がリミックスした『虐殺ソングブックremix』(2019年、河出書房新社)がリリースされた。最近作は『人生は驚きに充ちている』(2020年、新潮社)。音楽家としては2022年公開の高橋ヨシキ初監督作品『激怒』の音楽を渡邉琢磨と共に担当した。
問い合わせ:bakuons@boid-s.com (boid/Voice Of Ghost)
boid/Voice Of GhostのKindleシリーズ
<発売中>
『中原昌也 作業日誌2004→2007』 1,200円
過酷な日々を生き抜く中原昌也のリアルな日常が、圧倒的なフィクションとしてわれわれの生を覆い始める。高橋源一郎氏により「だんとつ」と評され「第18回ドゥマゴ文学賞」を受賞した日誌=文学。
『2020年フェイスブック生存記録』 1,200円
資本と情報とモノが渦巻く現代社会の最先端の「崖っぷち」。
まさにそんな場所で生を営む中原昌也が、この1年間をフェイスブックに記した日々の記録の集積。
『黒沢清 21世紀の映画を語る』 1,200円
2010年、池袋シネマ・ロサにて4回にわたって行われた映画を巡る講演をメインに集められ発売された黒沢清の講演集。数々の名作、快作が思わぬ視線によってまったく別の映画に生まれ変わる、あるいはまったく違う面白さと新しい風景が展開される。まさに新世紀に向けての映画の姿が描写される新しい映画のバイブル。
黒沢清・篠崎誠『恐怖の映画史』 1,200円
今世紀初頭、CD-ROMでの電子書籍としてリリースされた『恐怖の映画史』『恐怖の映画史2』をまとめてKindle化。青土社版書籍『恐怖の映画史』には収められなかった対話やその細部もすべて収録し、映画と恐怖の原点をあぶりだす、終わらない対話の記録。
ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー『ファスビンダー、ファスビンダーを語る』
『マリア・ブラウンの結婚』の世界的なヒットでも知られる夭折したドイツの映画監督ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーのインタビュー集。若き日の演劇時代から始まり急死する直前のインタビューまで、彼の発言のすべてを年代順にまとめたもの。3巻に分冊しての販売。
サミュエル・フラー『サミュエル・フラー自伝』
ゴダールやヴェンダース、ジャームッシュなど世界中の映画監督に影響を与えた、アメリカ映画の50年代60年代を代表する監督のひとりサミュエル・フラー。新聞記者から始まり、戦場と映画とを駆け抜けた目くるめくフラーの人生が、語り卸でつづられる。3巻に分冊しての販売。
『江藤淳全集』
まだ二十代前半で、同時代「日本」のすべてを「ちゃぶ台返し」した「闘う言論人」のラディカルな批評集。
生涯をかけた「戦後批判」を一冊に凝縮した語りおろし。しかし、提起された問題は今もまだ目前にある。
愛犬ダーキーへの想いを滋味溢るるエッセイに仕立てた名随筆家の面目躍如たる一冊。60年代アメリカの日常を描いた文章も貴重。著者撮影の愛犬写真も収録。
「60年安保」の直前、若き知識人の燃え盛る改革への意志をブリリアントな感性を全開にした魅力的な評論集。
著者が深く関与した小出版社「北洋社」から刊行された「著者自装」の、昼間の「闘う評論家」の武装を解いた夜のひとときから生れた名エッセイ集。
友達をなくし、仲間を失い、言論の場が狭まることも承知の上で仕掛けた当世言論人気質告発の書。孤独で、孤高な批評家の肉声がこだまする「みんな敵がいい」。
江藤淳はなぜ江藤淳たり得たのか? 自らの読書遍歴から語られる「告白的」心の遍歴。戦中に少年期をすごした人の豊かさと傷が生々しい。