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『ファスビンダー、ファスビンダーを語る』全3巻Kindleにて発売!
2021.06.15

演劇時代から死の直前まで、その活動のすべてをありのままに語る、ファスビンダーの完全版インタビュー集(全3巻/各1,200円)がKindle版で蘇る!表紙も書籍版からリニューアル!

ファスビンダー、ファスビンダーを語る 第1巻 Kindle版

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ファスビンダー、ファスビンダーを語る 第2巻 Kindle版

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ファスビンダー、ファスビンダーを語る 第3巻 Kindle版

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死後30年以上経ったいまも、世界中の映画作家や映画ファンたちを魅了し続けるファスビンダー(1945~82)。

 

ファスビンダーがその活動のすべてをありのままに語る、完全版インタビュー集を3巻にて:演劇時代から初期のキャリアを語った第1巻、映画監督として新しい段階へ踏み出した70年代(第2巻)、念願の巨編『ベルリン・アレクサンダー広場』をはじめ、名作を次々に生み出した最後の3年半(第3巻)。

 

 

 

第1巻(1967~1970)

~演劇時代から死の直前まで、その活動のすべてをありのままに語る~

初期演劇時代/『愛は死より冷酷』『ホワイティ』『聖なるパン助に注意』ほか

 

みんな、どうやってつくったんだ、どうやったらできるんだ、一本映画が封切られたと思ったら、またもう一本できてる、自分たちはつくれないでいるのに、とかそういうことばっかり何度も何度もきかれたよ。で、ぼくは、映画をつくる必要がほんとうにあるんなら、つくるしかないって毎回答えたし、今でもそう答えるだろうな。あんまり金がなくても、ぜんぜん金がなくても、つくれるような映画を考え出せばいいんだ。 ……中略……

でもほんとうにつくりたくて、つくる必要があるんなら、つくるしかないんだ。それがどうなるか、どんなものが出来たかっていうのは、また別問題なんだ。

・・・・・・ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー(本文より)

 

 

 

第2巻(1971~1977)

~映画監督として新しい段階へ踏み出した70年代から亡くなる直前まで その活動のすべてを語る~

『四季を売る男』『不安は魂を食いつくす』『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』『フォンターネ・エフィ・ブリースト』『デスペア』ほか

 

仕事は人の運命を決定すると思うね。もちろんだよ。っていうのは要するに、この社会は、人が働くことで回っていくようにつくられてるからだよ。だから働くってことは強制だし、それで破滅してしまうこともあるんだ。こりゃ当然の成り行きだよ。人が働くとするだろ。で、一日は二十四時間あって、八時間か、八時間から十時間のあいだ働いて、どのくらいの割合になるんだろ、まあ四割かそのくらいだろうけど、こりゃもうすごく大きな割合だろ。で、人がやってる大半の仕事は、自由な仕事じゃなくて、つまり、いつ何をするか自分で自由に決められる仕事じゃなくて、これとこれを、これこれの時間内でやれって言われる指図された仕事だろ。これじゃ人間、破滅しちゃうよ。あたりまえだよ。

・・・・・・ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー(本文より)

 

 

第3巻(1978~1982)

~映画監督として新しい段階へ踏み出した70年代から亡くなる直前まで その活動のすべてを語る~

『マリア・ブラウンの結婚』『リリー・マルレーン』『十三回の新月がある年に』『ベルリン・アレクサンダー広場』ほか

 

人は、だんだん汲みつくされていく決まった量の言い分とともに生まれてくるわけじゃない。すべては、人が自分の人生を生きる意識の度合い次第なんだ。ぼくの活動の糧となってくれるものが、ぼくの人生だ。それはぼくが出会う人々、ぼくの夢、ぼくが読む本だ。

要するに、映画をつくってるぼくの知り合いでぼくが好きな人間は、みんなどこか狂ってるんだよ。彼らにとっちゃ、それがセラピーだっていうことだし、みんな映画つくってないと生きていられない人間なんだと思うね。ぼくだってそうだし、少なくとも何かやってないと駄目なんだ。ものを書くとか、生産的に本を読むとかね。生産性、そこがまさに要点なんだよ。でもぼくには映画をつくるのが一番いい。

・・・・・・ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー(本文より)

 

 

<プロフィール>

ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー

Rainer Werner Fassbinder

一九四五年、ドイツ・バイエルン州生まれ。短編映画を製作後に演劇活動に身を投じ、その劇団をベースにした映画づくりを開始。その後も演劇と映画の間を行き来しつつ、十三年間に四十本を超える長編を監督した。その多作ぶり、各作品における極端な状況設定と挑発的な演出など、ファスビンダー作品の強烈な印象は世界的にも大いなる反響を呼んだ。同年代のヴィム・ヴェンダース、ヴェルナー・ヘルツォークらとともに「ニュージャーマンシネマ」と称されるドイツの新しい映画の運動の一翼を担ったが、八二年に三十七歳で死去。残された作品は、いまだに多くの映画作家や映画ファンたちを刺激し続けている。

 

編集

ローベルト・フィッシャー

Robert Fischer

著述家、ドキュメンタリー映画監督。映画書の編集、執筆に携わり、トリュフォーの書簡集や評論集、バザンの《映画とは何か》、ロメール/シャブロルの《ヒッチコック》などをドイツ語に翻訳。《ハリウッドのファスビンダー Fassbinder in Hollywood》、《ムッシュ・トリュフォー、ミスター・ヒッチコックに出会う Monsieur Truffaut trifft Mr. Hitchcock》といった映画にまつわるドキュメンタリー・フィルムを撮っている。

 

翻訳

明石政紀

Masanori Akashi

著述家。一九八〇年代後半から九〇年代前半まではレコード制作者。《ベルリン音楽異聞》、《キューブリック映画の音楽的世界》、《ポップ・ミュージックとしてのベートーヴェン》、《ドイツのロック音楽》、《第三帝国と音楽》といった著作のほか、ファスビンダーのエッセイ集《映画は頭を解放する》、ダグラス・サークのインタヴュー本《サーク・オン・サーク》などを日本語に翻訳している。

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